シンポジウム | 日本微生物生態学会 第32回大会

シンポジウム

JSMEシンポジウム〔7月12日(木)13:00~15:30〕

シンポジウム1

「進化・群集生態学の新手法で切り拓く微生物研究のフロンティア」

東樹 宏和(京都大学)、岩崎 渉(東京大学)

技術革新により微生物の多様性に関する知見が急速に蓄積され、微生物が多様化してきた進化過程や微生物群集が形作られるしくみを包括的に理解する機運が高まっている。本企画では、進化生態学および群集生態学において急速に発展してきた学問的土台をいかに微生物学に応用できるのかを考えるとともに、そうしたアプローチによって微生物生態学をより包括的な学問分野として捉え直すことを目指す。特に最新の情報解析技術や数理手法を幅広く取り上げ、微生物生態系がどのように形作られるのか、様々な視点から明らかにする研究について紹介を行う。その上で、そうした進化・群集動態の研究の統合によって究極的に微生物学がどう変わっていくのか、また、多様な微生物たちが織りなすシステムの本質を見つめる微生物生態学が科学における新天地をどのように切り拓いていくのか、議論する。

岩崎  渉(東大・院理)

Meta-analysis of community sequencing datasets reveals a key role of generalist species in microbial dispersion and evolution.

潮  雅之(京大・生態研センター/科学技術振興機構)

時間変動する微生物群集の相互作用ネットワークと農生態系の動態

鈴木 治夫(慶大・先端生命研)

微生物の生態とゲノムの特徴

岡崎 友輔(産総研・生物プロセス研究部門/日本学術振興会)

複数湖の比較環境ゲノム解析から紐解く微生物の生き様

東樹 宏和(京大・生態研センター/科学技術振興機構)

コア共生微生物を見出し、生態系を設計する


シンポジウム2

「微小スケールテクノロジーで明らかになる環境微生物の機能と生態」

Expedition to submillimetre habitat: Microscale technologies to unveil microbial dynamics in nature

青井 議輝(広島大学)、八幡 穣(筑波大学)

近年、マイクロ・ナノ成型技術に代表される様々な微小スケールテクノロジーが発達している。環境微生物学分野においては、それらの技術を応用することで、シングルセルレベルでの動態解析や各種計測、極小スケールでの培養などを通じて、未知なる生理・生態学的な新規機能の発見につながることが期待できる。しかし「何がどこまでできるのか」、「何がわかるのか」、そして「どのような可能性が秘められているのか」については、まだ十分に認知されているとは言えない。そこで、本シンポジウムでは、微小スケールテクノロジーを活用した最先端の事例を紹介しつつ、環境微生物学分野へのさらなる適用の可能性について議論する。

Setsu Kato (Dept. Molecular Biotechnology, Hiroshima University)

Single cell analysis to understand the behavior of bacterial cells

Yoshiteru Aoi (Dept. Molecular Biotechnology, Hiroshima University)

Miniscule space designing for microbial cultivation

Bennett Lambert (MIT-WHOI Joint Program in Applied Ocean Science and Engineering/ ETH Zurich)

Probing phytoplankton-bacteria interactions with in situ microtechnology

Yutaka Yawata (Faculty of Life and Environmental Sciences, Univ. of Tsukuba)

Controlled ecophysiological studies at single-cell resolution


シンポジウム3

「土-植物-微生物 <微生物叢の網羅的把握時代の次にくるもの>」

菅野 学(産業技術総合研究所)、早津 雅仁(農研機構 農業環境変動研究センター)

植物個体の内部や表面には多種多様な微生物が存在して植物の形質に影響を及ぼすことが知られる。特に近年は、土壌中や植物種・植物部位ごとの微生物叢の構造や動態に関して次々と報告がなされ、この知見を基盤とした、植物生態系の包括的な理解および植物生産プロセスの高度化に向けた取組みが活発化しつつある。この世界的な潮流にあって、微生物生態学者に次に求められる新しい切り口とは何であろうか。本シンポジウムでは、それぞれ異なる視点・アプローチで、植物圏に棲息する微生物集団の実態解明や共生微生物のプールである土壌の持つ共生ポテンシャルの解明に取り組んでおられる研究についてご紹介いただき、植物マイクロバイオーム研究の次なる展開を個々に考察する契機とする。

別役 重之(筑波大)

植物-細菌相互作用を細胞レベルで考える~千種の微生物も一種から~

杉山 暁史(京都大)

代謝物の動態解析から根圏を規定できるか?~ダイズ根圏でのイソフラボンを例として

青野 俊裕(東京大)

セスバニア根粒菌の宿主細胞殺傷能~巨大構造体R-bodyを生産する意義~

染谷 信孝(農研機構)

土壌を介した植物共生微生物の伝播~共生・病原微生物のソースは土壌か種子か~

南澤  究(東北大)

植物マイクロバイオーム研究~ホロビオームから鍵となる新規相互作用や微生物を見出せるか~

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